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千座の置き戸 -第九回 ジキルとハイド -5/5 

毎月 1日 15日とに公式ホームページに掲載しています。
千座の置き戸 8月15日掲載分をこちらにも転載いたします。

原文は こちら
ブログ用には原文に一部、読み仮名をつけたり 仮名遣いを変更したものを掲載いたします。
本日が最終回



連載 千座の置き戸(ちくらのおきど)

           第九回 ジキルとハイド

                    南出喜久治(平成26年8月15日記す)

さかさまの まじはりあはぬ いひわけを わけずかたれば こころやぶるる
(逆様の交はり合はぬ言ひ訳を別けず語れば心破るる)

集団的自衛権の行使を解釈改憲して認めることは余りにも占領憲法9条の解釈の限界を超えていることや、本心としては直接的に9条の改正前をしたいのに、その前に96条を改正して改正要件を緩和しようとする猫欺しの奇策まで繰り出す動きに、殆どの人は辟易して胡散臭いものがあると直感的に気づいているからです。

 嘘や詭弁などは、文学の世界ではウイットとして認められても、政治や憲法の議論では到底通用しません。

 高村正彦氏(自民党副総裁)は、今年の5月3日の「似非憲法記念日」に行はれた各政党幹部によるNHKの憲法記念日特集『9条と集団的自衛権』という討論会で、こう発言しました。「9条2項、頭の良い中学生が読んだら、自衛隊は憲法違反じゃないのという文言なんですよ。で、まあ、それは大人が知恵を出してですね、いくらなんでもそれはひどいだろうということで、自衛隊は憲法違反でないということにした。これはすばらしいことで、すばらしい知恵を出したと思っていますよ。やっぱりそれは私たちが文言通りに読んだら、これは実態に合はないということがはっきりしてるものは変えた方がいいのではないかと。」と豪語し、これに対して、他の政党幹部は、共産党ですら誰も異議を唱えなかったのです。

 この「大人の智恵」とは嘘と詭弁のことであり、そのことを恥とは思わず、逆に自慢して、さらに嘘と詭弁で塗り固めようと露骨に考えているのです。実態に合わないとか、時代に付いて行けないなどと言って開き直りますが、誰が読んでも判る条項であったものを無理にねじ曲げて嘘と詭弁を用いて判りにくい解釈をしてきた人にそんなことを言われたくはありません。

 また、小沢鋭仁氏(日本維新の会・国対委員長)も、同じ討論番組で、「憲法の変遷」理論を持ち出して、9条の換骨奪胎を主張します。改憲論も護憲論の一種なのに、「護憲」を否定する訳です。つまり、「無理が通れば道理が引っ込む」との「道理」とする倒錯した不条理を当然だと平然と開き直る者も出てくるのです。

 こんな人は、嘘を百回言えば真実になると本気で考えているのか、あるいは嘘と詭弁と本音をその都度使い分けて快感を覚えるジキルとハイドに親近感を持っているのか、このような「アンビバ保守」(暗媚罵保守)を世の中から一日も早く退場させないと我が祖国は再生できません。

 護憲論と改憲論とは、改憲反対護憲論と改憲賛成護憲論という兄弟なので、この論争は兄弟喧嘩に過ぎません。水と油ではなく、バターとチーズの争いというか、ジキルとハイドの理性同士の対立ですので、いずれ仲良くなるのです。
 本当の対立軸は、護憲の対象とするのが占領憲法なのか帝国憲法なのかという論争なのです。これこそ水と油の論争です。この対立軸によって真摯に議論して国家百年の大計を論じなければ、国家再生の契機は訪れないのです。
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