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おさなここち(幼心地)その十一 ウサギの審判-1/2

國體護持塾 の塾長にお迎えしているう南出喜久治先生が子供向けに書かれているお話があります。
大人が読んでも気が付かされるようなお話ですので、こちらに掲載いたします。


おさなここち(幼心地)

       その十一 ウサギの審判  

南出喜久治
平成23年1月10日記す

 今回は韓国の昔話を一つ紹介します。それは、「兎の審判」とか「士(人)を生かしてくれた謀(はかりごと)の多い兎」と呼ばれている次のようなお話です。

 昔々のことです。あるとき、虎が深い穴に落ちました。そこに人(文士)が通りかかります。そして、虎がその人に穴から出られるようにしてほしいと助けを求めます。しかし、人を食べる虎のことですから、その人は簡単には虎の言葉を信じません。すると、虎は真剣になって、救ってくれたら決して危害を加えないことを何度も何度も誓うので、とうとうその人は虎の言葉を信じて助けることを約束し、太い木の枝を穴に入れて虎を助け出しました。すると、虎は約束に反して、お腹がすいているからその人を食べようとします。その人は、約束が違うと言って虎を説得しますが、虎は言うことを聞きません。そこで、その人は、周りの動物や木に聞いて、みんなが虎の言うことを認めるなら諦めると言い、そうすることになりました。
 まず、牛に聞きました。牛は、一日中働かせたり殺して食べたりする人間が嫌いなので虎の言うことを支持しました。次に、木に聞きました。木も、勝手に仲間を手当たり次第切る人間が嫌いなので、虎を支持しました。そして、最後に、兎に聞きました。すると、兎は、詳しく事情を聞かせて欲しいと言って何度も何度もわざと虎に聞き返します。そのうえ、一体どうして穴に落ちることになったのか、穴があることが解っているのに落ちることが不思議だなどと言い出します。虎は、いらいらしてして、こんなふうにして落ちたんだと説明するために、もう一度穴に落ちてみせます。そこで、兎は言います。では、初めからやり直して、もう一度この人に助けてほしいと頼んでみなさい、と。こうしてこの人は食べられずに済んだのでした。

 韓半島(朝鮮半島)には、この話に限らず、凶暴で少し間抜けな虎と、力は弱いがずる賢い兎とが出てくる話がたくさんあります。これらは、弱者でも強者に対して知恵で対抗することができることを説いたものですが、現実には支那の属国に甘んじ続けた長い歴史からして、果たし得なかった夢を示しているものと云えます。
 韓国の人たちは、韓半島(朝鮮半島)は虎の姿をしていると言います。しかし、それはどうも地形の図柄からして少し無理があり、むしろ兎の姿をしていると見る方が素直です。虎は絶滅しかかっていますので、兎の方がよいのではとも思いますが、韓国では、あこがれもあって力の強い虎にこだわっているようです。
 ともあれ、この「兎の審判」にはいろんな人が様々な解説をしていますが、あまり参考になる説明はありません。ですから、私なりに解説したいと思いますが、虎と兎の関係は前に少し触れましたので省略するとして、それ以外にも考えさせられる事柄がいくつかあります。

 まず、ここには「人(士)」が出てきますが、この人は、いわゆる「両班」(ヤンバン)と呼ばれる人です。李氏朝鮮時代の特権的な文官(東班)か武官(西班)のことで、ここで登場するのは文官であると思われます。武官であれば、虎と闘ったかも知れないので、話の流れが変わってしまうからです。日本であれば、このような話の場合、どんな身分の人であるかは問題ではなく、「人」として登場するのは、「お爺さん」とか「旅人」とかでしょうが、この話を生んだ時代は、人としての扱いをされない賤民階級がある身分社会であったために、人と動物が出てくる物語に、家畜に等しい賤民では物語の上でも「人」にならないことの名残りからくるものでしょう。
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