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国内系と国際系

真正護憲論(新無効論)は何も日本国憲法が絶対的に無効だと主張しているのではない。むしろ、日本国憲法が帝国憲法と矛盾しない部分を有効だと評価している。ある意味、部分的有効論だとも言える。ただ、ここで、強調したい点は、真正護憲論が日本国憲法を国内系の法規として扱うのではなく、国際系の条約として扱うことである。これにより、全ての矛盾が一気に解決する。

その成立過程と内容を法学的に分析し、日本国憲法とは一体何だったのかという問いに一つの答えを出したのが、真正護憲論である。下記に、南出喜久治氏が「国内系」と「国際系」についての峻別について述べた箇所を引用した。

≪国家には、内的なものと外的なものとがあり、これに対応するものとして、「国内系」である「憲法体系」と「国際系」である「講和(条約)体系」という二つの法体系に峻別されていることを理解せねばならないのであり、それがここでの認識の出発点であるといることである。このことを認識すれば、GHQの占領統治における「間接統治」の法的な意味が理解できる。

つまり、間接統治というのは、GHQが我が政府を通じてポツダム宣言と降伏文書という講和条約(入口条約)を実施させる態様のことであるから、そもそもそれ自体が「国際系」の講和行為であるということである。「間接統治」の「統治」という言葉から受ける印象では、いかにも「国内系」のようであるが、決してそうではない。「国内統治」という「国内系」の秩序を実現させるための前提として、GHQと我が政府との外交行為があり、それはすべて「国際系」に属する講和行為であるということである。そして、この「間接統治」を原則としながら、例外的に「直接統治」がなされたことは、我が政府の統治能力の存在自体を否定するに等しい完全なる征服としてのデベラチオに近い態様があったということである。

しかし、これも「国際系」であって、直接統治は「国内系」ではありえない。間接統治と直接統治の具体的な態様については既に述べたが、国際系のポツダム宣言と降伏文書を入口条約とし、これに基づいて国内系ではポツダム緊急勅令とその下位のポツダム命令など段階的な系統(国際系の講和行為)によって統治されるのが間接統治の実相であった。ところが、入口条約に基づく連合国の占領統治の細目的命令(指令、覚書、指示、指導など)によって、緊急勅令に始まる国内系の間接統治形態に割り込む形で、直接に政府や民間に命令する(文部省通達、二・一ゼネスト中止命令など)系統がある。これが直接統治である。直接統治の場合における国内系形式の命令や処分は、実質的に国内系の行為ではなく、講和行為としてなされた国際系に属する行為であるから、GHQ命令と一蓮托生として運命を共にすることになる。

 他方、間接統治の場合、桑港条約発効に際して時際法的処理がなされるのは、国内系の処理としては当然のことである。その根拠は、帝国憲法第七十六条第一項である。第七十六条第一項は、「法律規則命令又ハ何等ノ名称ヲ用ヰタルニ拘ラス此ノ憲法ニ矛盾セサル現行ノ法令ハ総テ遵由ノ効力ヲ有ス」とあることから、無効規範の転換の根拠規定であると同時に、独立時に行うべき時際法的処理の根拠ともなるのである。≫

南出喜久治著『はらひしたまへ』(夏に発売予定!!)

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