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感謝の心と直観力

本日は春日大社の宮司を務められた故・葉室昭氏の著書『神道のこころ』の一節を要約して、人としての在り方について考えてみたいと思います。

≪日本人と西洋人の考え方を比較して根本的に違うのは、西洋人が唯物的であるのに対して、日本人は直観的であると言えることです。言い換えれば、西洋人は理性的で日本人は感性的だと言えるかもしれません。どちらが良いかという単純な話ではなく、このような違いがあるということです。

たとえば、神社のある箇所がそうです。もし、西洋人でしたら、神を祀る場所を色々と理屈で考え、神を崇めてみんなを統制するのにふさわしい場所に神殿を立てるでしょう。しかし、日本人は直観で霊的な場所を感じ取り、そこに神社や神様を祀る場所を建てるのです。具体的に言うと、地震を起こす断層のある場所です。この場所は科学的、あるいは唯物的な解釈からすると、地面を揺らし災害をもたらすというものです。しかし、断層は地中から出る生命の素晴らしい波動やエネルギーが出る場所であり、神様の波動が地上に出てくる最もいい場所なのです。昔の人はそのことを知っていて、そこに神社を建て、神様をお祀りしたのです。実際に調べてみますと、断層の上には神社が多くあるのです。

このような昔の日本人の力は本当に凄いと思います。世界に稀なる民族と言えるでしょう。だから、日本人はこの直観力を世界に示さなければならないと思います。もう理屈の時代は終わった、直観の時代が始まったのです。昔に帰って、本当の自然の姿を見出さなければならないと思います。≫ (要約終わり)

私は直観こそが人間にとって最も大切なことだと思います。ここに神秘的な霊力が宿っていると思えるほどです。そして、理屈で物事を考え始めるとこの霊力は弱まるのではないでしょうか。例えば、何かをしようとして、考え抜いた挙句に行ったことは意外と失敗が多いのに対して、これだと思い、勢いで始めたことの方が案外と良い結果に終わります。これは人間が瞬時に何かを見抜く神秘的な力を備えているからではないでしょうか。もし、人間が直観を備えていなければ、おそらく、失敗の連続に違いありません。

また、私は直観というものが生きていく上で重要な能力というだけでなく、人としての素直さにもつながるからこそ大切だと思います。例えば、感謝です。感謝の心は素直な心からしか生まれません。だから、直観を大事にしなければならないのです。もし、人のお世話になったとき、色々と理屈を付けて考え抜いた挙句にお礼を言う人がいるでしょうか。もちろん、いません。謝るときも同じです。申し訳ないことをしたと思ったら、自然と「ごめんなさい」と言うものです。だから、直観が衰えてしまい、色々と考え続けると、それは「言い訳」という悪い霊力に変わるのではないでしょうか。

もう一つ、私が直観を大事だと思う理由は祭祀の心と関係があるからです。今私たちが生きているのは、決して自分の力だけではありません。お父さんとお母さんがいたからこそ、そして、もっとさかのぼれば、無数のご先祖様がいたからこそ、今の私たちがいるのです。おそらく、ご先祖様はたくさんの苦労を重ねて、少しでも子孫に良い国を残そうと考えて下さったはずです。だから、今の日本はこのような豊かな国になり、多くの人は幸せに暮らせているのです。さて、皆様はこの事実についてどう思いますか。もしかすると、これは占領憲法第25条「すべて国民は健康的で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する」により保証されているから当然の権利だとか、近代以降人類は人権を勝ち得たので、豊かに暮らすことは普遍的な人間の権利なのだ、とお考えかもしれません。もちろん、それも一理あります。しかし、そのような考えは直観に基づくものでしょうか。言い換えれば、素直な心によるものでしょうか。おそらく、歴史学や憲法学を勉強したことで、権利とは何かということを学んだのだと思います。そして、知識を軸にして、今のこの豊かを説明したのだと思います。しかし、その前に今自分が生きていること、存在していることを、知識や経験を一旦留保して、直観的に感じ取ってみても良いのではないでしょうか。そうすると、お父さんとお母さん、ご先祖様の命を受け継いでいることが分かり、また、誰かのお世話になっているということが分かります。そのとき、人はどういう気持ちになるでしょうか。私は「ありがとうございます」という素直な気持ちになると思います。だからこそ、直観は大事なのです。

色々と、不遇な人生を歩んだ結果、人生を恨み、死のうと思った人もたくさんいることでしょう。しかし、そういう時こそ、直観に頼ってみて下さい。生きているということはただそれだけで、ありがたいのです。そして、それを日々の祭祀の実践によりご先祖様に伝え、清き心を大切にしながら生きてください。そうすることで不思議な霊力を授かり人生観が前向きになり、将来の展望が見えてくるものだと思います。


関連サイト:青少年のための連載講座 〈祭祀の道編〉
関連動画:青少年のための連載講座~祭祀の道編 第1回:神人共生 南出喜久治

【参考文献】
葉室昭 『神道の心』春秋社  
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