スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

「無効」とは何か 概念の整理

昨今、インターネットでは、占領憲法が「無効」であることが随分と浸透してきたように思われます。これも真実を伝えたいという確たる意志の賜物であり、それに貢献して下さった多くの方々には心より感謝を述べさせていただきます。ところで、占領憲法が「無効」であることは自明のこととして、では、「無効」とはいったい何ぞやという疑問があるのではないでしょうか。「破棄」や「失効」、「廃止・改正」とはどこが違うのかということは非常に大事なことです。これについて、南出先生の文章を見ながら、整理してみましょう。


破棄:≪「破棄」とは、一旦成立し、しかもその効力要件(有効要件)を満たしているので「無効」ではなく、あくまでも「有効」ではあったが、当初からその立法行為(占領憲法)自体に内容的な欠陥や瑕疵があって、その法をそのまま容認して継続させることができない場合(始源的事情の場合)、あるいは、その施行後に、立法行為時(占領憲法制定時)に存在した社会環境や政治環境などに変化が生まれ、立法行為(占領憲法)をその後も継続して施行しえない事情が生じた場合(後発的事情の場合)において、その立法行為(占領憲法)を将来に向かつてその効力を消滅させることである。・・・しかし、「無効」の場合と異なり、「破棄」は、そのための新たな立法行為(占領憲法破棄決議)が必要となる。そして、「破棄」されるまでは「有効」であるから、これを破棄するというのは占領憲法の全面的かつ消極的な「改正」(削除改正)であって占領憲法第九十六条の改正手続によらなければならない。≫

失効:≪さらに、これに類似したものとして「失効」がある。これは、一旦成立し、しかもその効力要件(有効要件)を満たしているので「無効」ではなく、あくまでも「有効」ではあったが、その施行後に、立法行為時(占領憲法制定時)に存在した社会環境や政治環境などに変化が生まれ、立法行為(占領憲法)をその後も継続して施行しえない事由が発生して、その立法行為(占領憲法)を将来に向かつて(あるいは制定時に遡って)その効力が消滅することが確定することである。この「失効」には、改めて「失効」のための立法行為(占領憲法失効決議)は不要である。これは、「無効」の場合と同様であり、「破棄」の場合と異なる。≫

廃止・改正:≪次に、「廃止」と「改正」とは、立法行為(占領憲法制定)を「有効」とした上で、事後にそれを消滅させ(廃止)、あるいは変更(改正)する立法行為である。これは、いずれも占領憲法を有効とすることを前提とする点において共通する。条項的な変化としては、前者は全部削除、後者は一部削除と一部追加である。
 また、「廃止」と「改正」は、その立法行為を行うことの理由があることが普通であるが、その理由は何であってもよい。内心は、押し付け憲法であるという愚痴であってもよいし、気に入らないからといふ気まぐれでもよいし、表向きは、時代に対応できないといふ現実論であってもよく、特に理由は限定されていない。否、理論的には何らの理由も要らないのである。そして、この「廃止」とは占領憲法の全否定であり、この方向と対極にある理念が占領憲法の「護憲論」である。その護憲論(似非護憲論)には、占領体制を占領憲法のまま完全に維持するとの「反改憲的護憲論」(改正反対護憲論)と、占領憲法を修正しつつ、あくまでも占領体制の基本を維持するとの「改憲的護憲論」(改正賛成護憲論)がある。いずれも占領憲法信奉論者の見解である。≫

無効:≪「無効」とは、一旦は外形的(外観的)に認識し得た立法行為が、その成立要件ないし効力要件(有効要件)を欠くために、当初に意図された法的効果が発生しないことに確定することを言う。換言すれば、外形的にはその立法行為(占領憲法)は存在するが、それが所与の内容と異なり、または所定の方式や制限に反し、あるいは内容において保護に値しないものであるが故に、初めからその効力が認められないことである。外形が整えば「存在」するが、その効力が認められないことから、外形すら整っていない「不存在」とは異なることは前に述べたとおりである。占領憲法が無効であるという意味は、帝国憲法第七十三条に定める形式的手続の「外観」を整えて(装って)周知され認識できたとされているものの、それが「無効」であるとするのであつて、決して「不存在」という意味で主張しているのではない。さらに、附言すると、成立要件を満たさない意味での「無効」の場合と、効力要件を満たさない意味での「無効」の場合の双方があることも前述したとおりである。
 ただし、厳密には成立してはいるが、未だに効力を有しない状態(未発効状態)というものがある。たとえば、法律として公布されたが、その施行前の状態の場合である。これは、状態的には「成立有効」(成立し、かつ有効である)ではなく、「成立無効」(成立はしたが無効である)に属するが、将来に有効化しうる可能性のある「不確定的無効」であり、中間形態としての「成立未発効」(成立はしたが未だ発効してゐない)というものである。
 また、無効といふのは、行為の時から効力を有しないことであり、事後に無効であることが判明しても、そのときから効力がなくなるのではなく、初めから効力がなかったとして処理されるのである。その意味では、行為の当初に遡って無効として処理されることになるが、それは、次の取消のように、取消す時まで有効で、取消してから当初に遡って無効となること(遡及効)とは異なり、始源的に無効であり、無効であることに気付くか否か、それによって何らかの意思表明をしたか否かとは無関係に当初から効力は認められないということである。≫ 


結論:以上のことから、「無効」とは「破棄」や「廃止・改正」とは異なり、それを確定させるための新たな立法行為が必要ないのです。もちろん、法律的、政治的、社会的には無効宣言決議をすることは望ましいことです。しかし、それをしなければ「無効」が確定しないというものでもありません。すなわち、我々が占領憲法を有効だとして、騙されていたと気付くことが占領憲法無効宣言の第一歩なのです。そして、重要なことは、占領憲法は無効であるから、占領憲法第九十六条の「改正条項」の適用はなく、過半数原則による通常の国会決議で充分であるということになるのです。

参考文献:南出喜久治著 『とこしへのみよ』(近日発売!!)
 
関連記事
スポンサーサイト

コメントの投稿

非公開コメント

弥栄を祈る

畏れ多くも ご皇室のお方に奏上してきます
天皇陛下 皇后陛下が東京武道館に避難所慰問に訪れた時にすべきでした
御所にお戻り下さいというトンチンカンなことを奏上すべきでなかった
戦前ならば自決に値する過ち
QRコード
QR
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。