スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

幼心地-6 あめだま -童話から学ぶ政治の公正さ-

本日も子供向けですが、うけひのもり学園での南出喜久治先生のお話を転載いたします。
政治の公正化にも必ず役立つはずの理論と童話のお話です。

うけひのもり学園HPはこちら うけひのもり学園HP

今回も童話を取上げます。それは、新美南吉の『飴玉』(新美南吉全集)です。 非常に短い童話ですので、全文を引用します。

春の暖かい日のこと、渡し舟に二人の小さい子供を連れた女の旅人が乗りました。船が出ようとすると、「おーい、ちょっとまってくれ。」と、土手の向こうから手を振りながら、侍が一人走って来て、船に飛び込みました。船は出ました。侍は船の真ん中にどっかり座っていました。ぽかぽか暖かいので、その内に居眠りを始めました。黒い髭を生やして、強そうな侍が、こっくりこっくりするので、子供達は可笑しくて、ふふふと笑いました。お母さんは口に指を当てて、「だまっておいで。」と言いました。侍が怒っては大変だからです。子供達は黙りました。暫くすると、一人の子供が、「母ちゃん、飴玉ちょうだい。」と手を差し出しました。すると、もう一人の子供も、「母ちゃん、あたしにも。」と言いました。お母さんは懐から、紙の袋を取り出しました。ところが、飴玉は一つしかありませんでした。「あたしにちょうだい。」、「あたしにちょうだい。」二人の子供は、両方からせがみました。飴玉は一つしかないので、お母さんは困ってしまいました。「いい子達だから待っておいで、向こうへ着いたら買ってあげるからね。」と言って聞かせても、子供達は、頂戴よー、頂戴よー、と駄々をこねました。居眠りしていたはずの 侍は、ぱっちり目を開けて、子供達がせがむのを見ていました。お母さんは驚きました。居眠りを邪魔されたので、このお侍は怒っているのに違いないと思いました。「おとなしくしておいで。」と、お母さんは子供を宥めました。けれども子供達は聞きませんでした。すると侍が、すらりと刀をぬいて、お母さんと子供達の前にやって来ました。お母さんは真っ青になって、子供達を庇いました。居眠りの邪魔をした子供達を、侍が切り殺すと思ったのです。「飴玉を出せ。」と侍は言いました。お母さんは恐る恐る飴玉を差し出しました。侍はそれを船の縁に乗せ刀でぱちんと二つに割りました。そして、
「そーれ。」と二人の子供に分けてやりました。それから、また元の所に帰って、こっくりこっくり眠り始めました。
 どうですか。素晴らしい童話でしょう。母が子供を危害から守ろうとする本能、侍の 凛々しさなどが良く表現されています。新美南吉の童話には、このような人情味溢れる作品が多いのです。 ほかにも『ごんぎつね』という心打たれる童話もあります。一度読んでみてください。

 さて今回どうして『飴玉』を取上げたかと言うと、この話は単に童話と言うよりも私たちが、これからの世の中を希望に満ちた豊かなものとする為の知恵の原型が描かれているからです。それは、羊羹理論といいまして、二人の子供に羊羹でも飴玉でも良いですが、それを半分に分けて、どちらからも不平不満が出ない方法の知恵の事です。
「飴玉」の話では、権威と信頼の有るお侍が分けてくれましたが、お母さん自身がお侍の発送と同じようにに、飴玉を二つに割って二人に分けたとすれば、子供達は満足したのだと思います。しかし、もっと子供が大きくなってくると、それでは満足しないことがあります。兄弟姉妹の場合なら、兄や姉が多いほう(大きいほう)を弟や妹に譲ってあげれば、兄弟愛の麗しい関係になります。 しかし、これが兄弟姉妹ではなく、他人との間で分けるとなるとそうはいかないことがあります。半分に切った(割った)としても、どちらかが少し多い(大きい)と言って喧嘩になるかもしれません。そんなとき、この羊羹理論を使うのです。

 それは、二人にジャンケンでもさせて、どちらか一人に羊羹(飴玉)を半分に切る(割る)事をさせ、もう一人には、半分に切った(割った)後に、真っ先にその内から好きな方を選べる事にするのです。そうすると半分に切る(割る)役目の人は、もし、どちらかが多い(大きい)ようにしてしまうと、その多い(大きい)方がもう一人に取られてしまうので、一生懸命に間半分に切ろう(割ろう)とします。そのようにすれば、公平で公正な分配ができるのです。これを社会全体に応用すれば政治や経済の混乱はなくなります。皆さんも、この「飴玉」の話をきっかけにして、羊羹理論を良く理解し、すぐにでも周りの人や友達に話したり、それを実践してみてください。

平成22年8月14日記
南出喜久治


いかがですか?子供向けといいながらも私達大人も学ぶ所が多い童話のお話でした。

水曜日からは、塾生みすまるのお話をUPして参ります。
関連記事
スポンサーサイト

コメントの投稿

非公開コメント

QRコード
QR
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。