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蔭膳と位牌祭祀<かげぜんといはいさいし>-1

おせち料理をいただくときに使う「祝い箸」というのは、「神人共食」のためのものです。「祝い箸」は、両端が細くなった白木の丸箸ですが、丸いのは、「玉(たま)」を意味し、「玉」は「霊(たま)」を意味します。また、「祝い」とは、「齋い」であり、神事であるために白木を用います。
そして、両端が細くなっているのは、両方が箸として使うことができるためです。片端(下端)は人が、もう片端(上端)は神(祖霊)が使うためです。神と人とが共に食する神事のための「神具」です。この上端は人が使うものではありません。取り箸として使うためではありません。
絶対に上端を使ってはダメというのではありませんが、「神人共食」という意味があることを自覚する必要があります。自覚すれば自ずと行動が定まります。上端を使うとしても、御先祖様に代わって、おせちを子供達らに取り分けて与えるといふ気持ちがあればよいのです。
祝い箸は、正月だけではなく、祝儀一般に使います。これも祝儀自体がすべて神事だからです。しかし、私たちは、日常的に神人共食の世界で暮らしていますので、祝儀のときだけではありませんが、特に、祝儀のときは丁寧になります。それは、祝儀のときが特別な「ハレ(晴れ)」であり、それ以外の日常的なものは「ケ(褻)」だからです。
ところが、「ケ(褻)」のときも、特別に神事を続けることがあります。それは、「蔭膳(かげぜん)」です。「陰膳」とも書きますが、私は、これが「お蔭様」の意味を強調する必要があるので「蔭膳」の表現を用います。
この蔭膳というのは、長期の旅行や異境に身を置く人の無事を祈る習俗とされていますが、高野山奥の院御廟では、現在でも欠かさず毎日二回、空海に御膳が供えられています。この御膳もまた蔭膳です。これはまさに神人共食の変形です。それゆえ、お蔭様という感謝の御膳としての「蔭膳」なのです。

 -南出喜久治 著 青少年のための連載講座 蔭膳と位牌祭祀より抜粋-

<補足>
もうじき、旧暦でのお正月(節分)になります。私たちが使っているお箸。そのお箸を使うというのも、祭祀の一つなのですね。身近なところにも、この祭祀の変形がいっぱいあります。御先祖様に感謝をし、生かされていることに感謝をするというのが、大切なんですね。
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テーマ : 日本文化
ジャンル : 学問・文化・芸術

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